むし歯は、自然治癒しないお口の病気。そのため、一度むし歯になってしまうと治療が必要になります(ごく初期なら治療は不要です)。しかし、むし歯治療で歯を削るということは、歯にダメージを与えることになり、歯の寿命は平均40年ほどに短縮されるといわれています。例えば、10才で治療を行った場合、50才でその歯を失ってしまう可能性があるということなのです。
80才の日本人の平均残存歯数は、どれくらいだと思いますか? なんと、現在の日本における80才の方の場合、残っている自分の歯は平均で7~8本。ヒトの歯は上下で28本ですので、ほとんどの方が、80才までに約20本以上の歯を失っていることになるのです。
一方、歯科先進国である北欧では、80才でも平均20本以上の歯を維持しているというデータがあります。この差はいったいどこで生まれるのでしょうか? 大きな違いは「予防」の意識です。歯科先進国では、歯科医院はお口のトラブルが起きてから行くところではなく、予防のために通うところ、といった考え方が定着しているのです。
日本でも、徐々にこのような意識が高まりつつあり、定期検診でクリーニングなどのメンテナンスを受ける方が増えてきています。
大切なご自身の歯を長期にわたって維持するためには、むし歯や歯周病にならない口腔内環境を維持することが大切。当院では、大切なご自身の歯を健康に維持していただくために、予防歯科を積極的におすすめしています。
むし歯や歯周病といったお口のトラブルは、定期検診を受けることで早期発見が可能です。早期治療できれば、歯へのダメージも少なくすみます。また、口腔内環境を良い状態へ改善することで、病気を未然に防ぎ、長くご自身の歯を維持することが期待できます。
歯科医院での徹底的なクリーニングで、むし歯や歯周病になりにくい口腔内環境を維持できます。キレイに磨き上げられたお口の中は、さっぱりとしてとても気持ちの良いものです。
お口のトラブルの進行度合いに比例して、治療には費用と時間がかかります。また、将来的に歯を失うことになると、歯を補う補綴(ほてつ)治療が必要になり、さらに治療費がふくらみます。何も問題のないときから、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けておくことで、これらの負担を抑えることができます。
むし歯や歯周病を防ぐためには、毎日のセルフケアだけでは十分ではありません。定期的にプロケアを受けることが大切です。当院では、半年に一度、定期検診をおすすめするハガキをお送りしています。歯の健康を維持するための習慣として、お気軽にご利用ください。